S2.5.4 プロダタトモデル運用管理アプリケーション
エンドユーザーにとっては、複数のPMがネットワーク上のどこに存在するかを意識せずに、それらを管理できる仕組が望まれる。また、利用者の職務(システム管理者・管理者・設計者)により、求められる要件が異なると考えられる。PM運用管理APはシステム管理者が工場PMや個船PMの作成・削除・更新などを容易に行うことができ、各PMを効率的に管理するためのGUIを持つAPである。
(1) システム機能
・セキュリティ機能:
ユーザー認証や機密保護を行う機能で、SSL(Secure Socket Layer)の仕様に準拠した市販製品を利用して実現
・マスター情報登録機能:
GPMEのPM管理サーバーが稼動するホスト情報及びこのAPの利用可能者の登録や削除を行うための機能
・工場PM作成・削除・編集機能:
工場の資源情報及び日程計画のためのブロックや中間製品の情報を格納する工場PMを作成・編集・削除・バックアップ・リストアするための機能
・個船PM作成・削除・編集機能:
船の設計情報を格納する個船PMを作成・編集・削除・バックアップ・リストアするための機能
(2) システム構成
図S2.5-3にPM運用管理APのシステム構成を、図S2.5.4に実行結果を示す。ネットワーク上には複数のGPMEプロジェクト管理サーバーマシンが稼動することができる。GPMEではPM作成・削除・バックアップ・リストアなどのPMに対する基本操作を行うユーティリティ群を提供している。これらはGPMEプロジェクト管理サーバーマシン上で実行されるコマンド群であり、分散環境でそれらコマンド群の機能を透過的に提供するためとPM間でのデータの整合性を保証するため、CORBA上のサービスとしてPM管理サービスを作成した。PM運用管理APはそのサービスを利用して作成した。
PM運用管理APはJavaアプレットとして実装した。実行時にプログラムが登録されているWWWサーバーからエンドユーザーが使用するブラウザにダウンロードされ、CORBAクライアントとしてPM管理サービスと通信する。セキュリティの管理は市販のSSL製品製品を用いて実現した。