4.1.2 拡張の手順
(1) 拡張仕様書の作成
拡張仕様書の作成に当たっては、その書式はGPMEのクラス仕様書とメソッド仕様書のそれを踏襲する形式を用いた。クラス仕様書はクラスの情報と属性の情報を記すようになっており、メソッド仕様書はクラス名やメソッド名を始めとしてメソッドのカテゴリーや機能、他のインスタンスへの影響などを記すようになっている。拡張のために作成したクラス仕様書の例を図4.1-2に、メソッド仕様書のそれを図4.1-3に示す。
詳細形状パターンなどのクラスでは、各パラメーターがどの部分の大きさを意味しているかを明確にする必要がある。また、その機能の大半が形状作成にかかわる部分となるため、属性としてパターンが保持している情報と引数で与えられた情報とからどのような形状を作成するかを明示するために図を多用している。このような形態の拡張仕様書の例を図4.1-4に示す。
拡張仕様書の量は船殻と艤装を合わせて千ページ強(A4サイズ)となっており、例に示したような拡張仕様書の図も含めて全て電子データ化されている。
(2) 拡張の実施
拡張作業は4か所に分かれて完全に並行して進められた。
まず始めに、他のクラスから参照する可能性のあるクラスについて、クラスの定義と、属性、アソシエーションの定義を行ったプロジェクトを作成し、それを基にそれぞれの担当部分のクラス・アソシエーション・メソッドの定義を行っていった。最後に4か所で別々に拡張されたプロジェクトを結合して拡張された一つのプロジェクトを構築した。