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各データベース・トピック及び各トピック中のデータセットについて、以下に述べる。

 

(1) 地図データ

北ヨーロッパからシベリア地域を経て極東地域に至る広範囲の北極海の地図が用意されていると地図には河川や湖の情報も含まれる。データベースとの運動の為、GIS特有の緯度・経度の情報を持ち、又、代表的な地名も表示することができる。

 

(2) 氷況データ

NSRの航海にとって最も重要なデータである。主にロシアAARIのヒストリカルデータを基にして、以下の3種類のデータソースがある。

1] 北極海の広範囲に亙る地点のデータ:衛星画像データの解析による、過去約20年間のデータで、海域を25kmのグリッドに分割して整理してある。

2] 北極海航路に沿った24観測点のデータ

3] 北極海航路に沿った地点別のデータ(WP2):NSRを約20NM(海里)単位のセグメントに分割して航空機観測や衛星画像から解析されたもので、過去約40年間、月別のデータを整理してある。

データ項目としては、以下に示すものがある。

a) 海氷の密接度

10分率又は100分率で表現、1年氷、多年氷等、水の種類別や平均値、最大・最小値等の統計量が登録されている。

b) 海氷の氷厚

平均値、最大・最小値等の統計量が登録されている。

c) 氷丘の存在率

距離1kmに存在する氷丘の数で示されている。(但し、NSRに沿ったデータの場合のみ)

d) 氷盤の大きさ(但し、NSRに沿ったデータの場合のみ)

図3.1-2に1月の平均氷厚分布の解析例を示した。

 

(3) 気象データ

a) 気圧データ

1964〜1989年のUS National Center of Atmospheric Researchの観測データと、1989〜1994年のHydro-meteorological Center of Russiaの観測データが登録されている。

データポイントは、東経40〜210°、北緯60〜85°の領域に385点設定されている。

b) 気温データ

東経40〜210°、北緯60〜85°の領域内のAARIのデータに基づいている。

図3.1-3に1970年の気圧変化の解析例を示す。

 

(4) 海象・河川データ

a) 潮流データ

1956〜1995年の夏季に係留ブイで観測された水深5〜10mの潮流データであり、平均的な流速と方位が登録されている。計測点は、ロシア沿岸である。

 

 

 

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