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「見えるいのち、見えないいのち・・・」:演出/熊井宏之

みなさんは「ざしきわらし」に会ったことがありますか?きっと、ないのではないかと思います。
では、「ざしきわらし」という言葉をきいたことはありますか?
これなら、少しはいるかもしれません。宮澤賢治も、「ざしきぼっこのはなし」という、短い、おもしろいお話を書いていますからね。
「わらし」も「ぼっこ」も、日本の北の方の古いことばで「子ども」ということです。
「ざしきわらし」は、もう人間ではありません。死んでいるんです。でも、ちょくちょく、ぼくらの世界にでてくるんです。

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もちろん、「ゆうれい」ではありません。ちゃんと足があるんです。いっしゅの妖怪なのかもしれません。
「ざしきわらし」は、とても不幸な存在です。赤ちゃんのときに、お家がびんぼうで、食べるものがなく、親の手によってまびかれてしまった男の子たちなのです。それであの世にも行けず、古い家の屋根うらなどで、ゴロゴロと、何百年も生き続けているのです。
この劇は、ユタという少年がふとしたことから、そんな「ざしきわらし」たちと仲良くなっていくはなしです。
ユタも、思わぬ事故でお父さんをなくし、お母さんと二人っきりで田舎へ引っ越してきた不幸な男の子です。
そして、ユタとふしぎな仲間は、お互い、だんだん仲良くなっていくのです。
このお話を読んでいると、ぼくらは、どんな不幸でも、こどくでも、きっと、他のたくさんの「いのち」たち、見えない「いのち」見える「いのち」にはげまされて、生きているのではないかという気がしてきます。そして、ほっとします。元気がでてきます。
そして、そんな気持ちを少しでも多くの人たちに伝えたくて、この芝居をつくってみました。みなさんが、この風変わりなお芝居をみて、何を感じてくれるか、今、ぼくらは胸をどきどきさせながら、初日の幕をあけました。

 

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