おはなし
ぼく、勇太。六年生。
東京から、この東北の湯の花村に引っ越してきたんだ。この村に来てから、みんなにユタと呼ばれている。
村の子どもたちはぼくのことを、『東京のモヤシッコ』だと言って、仲間に入れてくれないし、僕だって田舎の子たちの仲間入りなんてゴメンだ。
ある日、いつものように薪割りをしている寅吉じいさんが、座敷わらしならきみの相手になってくれるかもしれない、と言った。
「ザシキワラシって?」
「昔からの言い伝えに出てくる男の子だ。満月の晩にな、古い家の座敷の大黒柱の辺りからひょっこり出て来るんじゃそうな。」
つまり座敷わらしというのは妖怪の一種らしい。
ぼくは次の満月の晩、座敷わらしの出そうな旅館の離れに一人で泊まることにした。
いつのまにか眠り込んでいると誰かが肩をつつく。座敷わらしだ!出てきてくれたんだ!
「ワダワダ、アゲロジャ、ガガイ!」
座敷わらしのぺドロが呪文を唱えると大黒柱にぽっかりと穴があいた。ぼくはぺドロの仲間たちがいる不思議な世界へ連れていかれた。
座敷わらしの姿はぼくにしか見えないし、声もぼくにしか聞こえない。
ぼくには、とびきりの秘密ができたんだ。
そんなある日、ぼくは、学校中の生徒を相手に賭けをすることになってしまった・・・・・・。
登場人物
◆ユタ(水島勇太)
◆寅吉じいさん 旅館で薪割りをしている
◆ユタのお母さん
◆小夜子 ユタの同級生
◆大作 学校の番長
座敷わらし
◆ペドロ
◆ヒノデロ
◆ダンジャ
◆ジュモンジ
◆モンゼ