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表紙絵から

 

 

池田げんえい/1946年神奈川県生まれ。日本児童出版家運盟、現代児童会会員。創作『鬼の会』同人。日本デザイナー学院講師。はり絵作家。

 

● 平成・東海道五拾三次

その43「桑名」

 

-長良川眺望-

宮・桑名間は七里の渡しの舟路だそうだ。ボクはスゴスゴと名古屋市内で一泊。そして今朝、堂々と電車で向かった。桑名駅前には「うなぎ・焼きはまぐり」の看板を掲げた大きな店が目に付く。それを横目に城跡公園へ直行20分。ややこじんまりとした公園は水で囲まれた上品なつくり。そこで地図を見て驚いた。桑名の絵は城と帆かけ舟とそこに広がる海…、とばかり思っていたらナントなんと河だった。しかもあの長良川だったのです、あの鵜飼いの…。私的大発見に今頃気づいた恥ずかしさを胸に改めて眺めると、長良川河口はどこまでもさわやかに広々としていた。そして焼きはまぐりはどこまでも小粒だった…。(長良川河口堰問題が生じるなんて夢にも思わなかったし、ダイイチこの川に堰は似合わない!)

 

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七里の渡し

 

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長良川

 

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安藤広重絵「桑名」

 

桑名から宮までの船路は"七里の渡し"といわれ、多くの乗合船が行き来していたという。絵手前、帆をたたんで入港の準備をする船の背景に見えるのが壮大な桑名城。

 

 

 

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