第3分科会
健康診断と保育者の役割
司会者 池田順道(東京都・身延山保育園長)
提案者 高橋洋子(川崎市立河原町保育園看護婦)
助言者 大木師磋生(日本保育園保健協議会常任理事)
提案要旨
健康診断と保育者の役割
高橋洋子(川崎市立河原町保育園看護婦)
川崎市の看護婦は、昭和36年0歳児保育の実施に伴い、保母の一員として乳児保育に携わってきた。今、子どもたちを取り巻く社会、地域における子育ての環境が様変わりしてきている中、健康に関する不安と子育ての悩み等が増大してきている。そこで健康と安全を守るための保健指導、保護者の子育てサポートを充実させ、健全育成を図るため、「保育園看護婦としての概念」が確立し
○ 園児の健康管理及び環境衛生について、常に状況を掌握・処置を行う。
○ 乳児保育者としての役割をにない、保育看護にあたる。
と看護婦の役割が明確になった。
子どもが、健康で安全な快適環境のもとに心身の発育・発達を助け、個々の身体的異常行動に問題のある子、先天的異常、伝染病などの早期発見や予防などのため、嘱託医とのコミュニケーションをより強く持つ必要を感じている。また、保育園における健康診断は子どもの健康状態を把握するのではなく、健康管理に最大限活かせると共に、看護婦・保母の専門性と連携により保育を進めるうえで参考にすることが大事ではないかと考える。
川崎市の保育園における健康診断の内容
(1) 嘱託医が行う健康診断
○ 入園前健診 3月中旬
○ 毎月定期健診 幼児 毎月1回
乳児 毎週1回
○ プール前健診 6月中旬
○ 1歳後期節目健診 該当児
(2) 問診票によるもの
○ 心臓病調査
○ けいれん調査
○ 新入児の予防接種状況調査
○ 除去食児の状況調査