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はじめに

通訳案内業者(ガイド)が、訪日する外国人旅行者を接遇する上で、特に重要な要素である空港送迎斡旋について、旅客の成田空港到着から、移動中の道中案内、都内ホテルでのチェックインまでの斡旋、ホテルの機能などホテル利用上の業務知識、並びにホテルチェックアウトから出国斡旋までを、その順序に従って、基本動作を逐次把握できるように詳述してある。併せて「ケース・スタディ/Q&A」や「メモ」欄を設けて各項に関連した事項の補充解説をし、全面改訂4版として編集したもである。

巻末には各種便覧・見取図などを付録として掲載してあるので活用して頂きたい。

ガイドの業務は、1言で言えば・・・

(1)手配の確認・チェックによる斡旋業務

(2)観光案内業務

の2つの要素から成る。手配の事前確認・チェックがいかに重要であるかは、それを怠ったために生じる不都合が発生した時に、身にしみて痛感されるはずである。観光案内業務は、絶えざる日常の研鑚努力によって味つけされてくるもので、日頃から、時事トピックス・最新情報・資料の入手に勤めることが肝要である。

また、宿泊施設・輸送機関・レストラン・訪問個所など、ツアー中に関係する各業者とのコミュニケーション(人間関係)を円滑するよう努め、よきパートナーシップを心がけなければならない。

更に、訪日外客は、一般に神社・仏閣なり、歴史・文化なりの講義を聴くためにツアーに参加した訳では必らずしもないので、お客さまを楽しませる工夫をすることによってツアーの良き伴侶、楽しい演出家(エンターティナー)であることも、、基本知識の修得と共に大切である。

最後に、プロとしての自覚を持ち、「民間外交官」としての誇りと責任を持って、優秀なガイドになられんことを。

平成11年1月

平野義明

 

 

 

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