日本財団 図書館


講義・研修

 

「今後の機器の動向を踏まえて〜改修計画および安全の確保〜」

三精輸送機欄 第一事業部基本設計課長 板山 勇作

 

【講義の概要】

1. はじめに

最近の舞台機構業界は、他の業種と同様厳しい冬の時代を迎えているといえます。物件数が見て数年前の半分以下というのが現状です。

しかし逆に、質の面から見ますと、21世紀に向かって、大きく変化しようとしております。

安全最優先の考え方の徹底

積極的な技術改新と開発

施工方法の改良

製品の品質向上等を積極的に取り組んでいる事です。

例えば、安全最優先の考えからは、設計製作施工を十分行い、注意深く運用し、十分維持管理することにより、安全を確保できるものを目的として、懸垂物安全指針、吊物装置安全指針が刊行され、また、現在検討されております。床機構安全指針を含めて舞台機構の安全の向上により一層組込まれている事です。

技術の面からは、積極酌なコンピュータの導入、新システムの機構導入等が計られている事、また、大型化、高速化する装置に対して、必ず発生致します、騒音振動対策が重要な課題とされています。 これらの一部を紹介して、使用者側のご意見を参考として、より安全な使い易い舞台機構にするために、一層の技術の改善につとめるものであります。

 

2. 舞台機構の種類

舞台機構を大きく分けて、床機構と吊物機構に分類されます。

舞台床面を基準として、上部部分にある機構を吊物機構と呼んでいます。

舞台上部からは、大道具や照明機器、幕類を吊下げ演出や格納に移動使用される設備と、客席上部から照明機器、残響可変、客席仕切り等を吊下げ格納に移動使用される設備とがあります。

床を含む下部部分にある機構を床機構と呼んでおります。

舞台床を公演の演出や、大道具の搬出人のために運転移動できる設備です。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION