写真3-1 注目したい景観構成要素(1)
●茅葺民家
仙田地区の各集落には、中門造りの茅葺民家が散見される。屋根の維持や住環境などの問題はあるが、土地の伝統文化を最も顕著に残す貴重な文化遺産であり、地区のシンボルでもある。

●屋敷の花木
屋敷のまわりに植木や花などを育てて楽しむ家は多い。このような花木は屋敷に彩りと季節感を添え、集落の風情を豊かにするだけでなく、来訪者の目も楽しませてくれる。

●土蔵
茅葺民家ほど数は多くないが、重厚な雰囲気はひときわ存在感があり、今や貴重な集落構成要素のひとつになっている。隣接する屋敷だけでなく、集落景観の引き締め役だ。

●屋敷林
屋敷の立体感とスケール感を高めるとともに、屋敷の背景として景観を全体的にまとめるのが屋敷林である。集落の環境を整え、厚みを加える要素としても欠かせない。

●玉石積み
敷地を効率よく使うために、法面を石積みにすることは珍しくない。ここでは昭和30年前後から信濃川の玉石を用いて盛んに築かれた。今でも随所で見られ、集落の風情となっている。

●集落内の農地
集落の中にある小規模な田んぼや畑は、豊かさと季節感を伝えるだけでなく、集落の空間に「ゆとり」と「間」をつくりだす。

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