第3章 二酸化炭素の観測結果
3.1 観測の概要
3.1.1 目的
本事業では、一般商船搭載用の観測システムを開発し渇望されていながら観測が為されていなかった観測空白域での洋上大気中及び表面海水中のCO2等の観測を、当該海域を航行する一般商船により行い、その季節変動や経年変化を明らかにすることにより、地球環境問題に関する科学的知見の進展に資することを目的とする。
3.1.2 使用船舶及び乗船観測者
使用船舶:“ありげーたーりばてい”
船主:大阪商船三井船舶株式会社
船舶管理会社:エム・オー・シップマネージメント株式会社
船の種類:コンテナ船
総トン数:42,121GT
竣工年:1986年
長さ・幅・乾舷:246m・32m・10m
航路:香港〜日本〜北米東岸(パナマ運河経由)
乗船観測者:株式会社関西総合環境センター 環境化学部 北尾隆
3.1.3 航海日程
平成11月1月23日:東京港大井埠頭 乗船、出港
平成11年2月9日:マンザニーロ(パナマ)入港
平成11年2月10日:マンザニーロ(パナマ)出港
平成11年2月14日:チャールストン入港 下船
3.1.4 観測項目
実施した観測項目を以下に示す。
(1) 大気・海水の二酸化炭素濃度
(2) 水温(測定箇所:SBE 21(表層海水)、平衡器入り口、現場海水、シーチェスト)
(3) 塩分(SBE 21 :SBE 21出口にて採水し持ち帰り分析)
(4) 気象(「ありげーたりばてい」よりデータを提供していただいた。)
3.2 観測航路
観測の航路を図3.2-1に示す。