4.4 環境評価の比較分析
本節では、第2章で予測した環境関連項目への影響予測の結果を利用し、今回の実証実験で実際に環境面に与えた影響量を試算する。
沿道環境への影響として大気質及び交通騒音を、地球温暖化への影響として二酸化炭素(温室効果ガス)を対象に試算した。
1] 今回の実証実験では、参加モニターの数が少なく、相対的にバス台数が多かったため、自動車排出ガスのうち、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)、浮遊粒子状物質(SPM)はむしろ環境負荷を増大させる結果となった。
2] 同様に、交通騒音については乗用車の削減台数が少ないため、騒音値に変化は認められなかった。
3] 一酸化炭素(CO)や二酸化炭素(CO2)の排出量は今回の実証実験においても環境負荷の軽減に寄与している。
4] このうち、二酸化炭素排出量の削減は、A、Bルートの5日間合計で約550kg(炭素換算)で、これはドラム缶約4本分のガソリン(約800L)に相当するCO2である。