セミナー開催にあたって
Introduction
現在、我が国で急速に進みつつある高齢社会化、障害者の方々の自立と社会参加の進展に伴い、これらの移動制約者の方々を含めた全ての人々が快適に利用できる交通システムの整備が重要かつ緊急な課題となっています。
最も身近な公共交通機関の一つである路線バスにおいても、こうした社会要請に対応すべく様々な方策が講じられてきましたが、平成9年3月には我が国で初めてノンステップバスが登場し、それ以降少しづつ全国で導入されつつあります。
このノンステップバスは、従来のリフト付バスのように車いす利用者だけを対象としたものではなく、高齢者をはじめとするその他の移動制約者、更には健常者にとっても大変利用しやすい、いわゆるユニバーサルデザインとなっている点が大きな特徴です。
ヨーロッパでは10年ほど前から導入が始まり、今では約7〜8割の普及率といわれていますが、我が国ではまだまだ導入のテンポは遅く、地域間のばらつきもあり、またユニバーサルデザインや実際の効用等についても十分には理解されてないように思われます。
こうした状況を踏まえ、ノンステップバスに対する認識を一層深めるべく、昨年に引き続き「乗り降りらくらくバス普及セミナー」を開催する運びとなりました。
今回は、環境やまちづくりといったより広い視点から見た公共交通機関としてのノンステップバスのあるべき姿、可能性及び福祉タクシーなどの他の交通手段との関係についても探っていきたいと考えております。
最後になりましたが、開催にあたりご協力いただきました関係各方面の方々に改めて厚くお礼申し上げます。
平成10年11月
交通エコロジー・モビリティ財団