(2)昭和南海道地震
昭和南海道地震津波来襲時には、内浦、宇和島、細島で検潮儀が津波を時系列として記録している。
各検潮所の位置における計算津波水位時系列と実測津波水位の比較を図3-1-7(5)〜図3-1-7(10)に示す。
内浦では、計算結果を相田(1981)モデルでは前に7分、Kato(1983)モデルでは前に8分ずらしたものと実測値とがよく対応している。計算された津波水位は、相田1981モデルの方が実測とより近い時間変化を示している。
宇和島では、計算された津波の第1波は、相田(1981)モデルでは実測とほぼ等しくなっており、Kato(1983)モデルでは実測値より到達が約10分遅れ、振幅もより小さくなっている。
細島では、計算された津波の第1波は、相田(1981)モデルでは実測より到達が約10分早くなっており、Kato(1983)モデルでは実測値より到達が約8分遅れている。全体の波形は、相田(1981)モデルの方が、より実測に近い時間変化を示しており、Kato(1983)モデルの方は、全体に振幅が小さくなっている。