第2章 研究の概要
2.1 概要
本研究は平成10年度に行われたもので、次の事項について研究開発を進めた。
1)モデル港湾及び津波の設定
計算プログラムの妥当性を検討するため、検定津波として昭和東南海地震津波及び昭和南海道地震津波を対象とし、検定を行う港湾として尾鷲、須崎の2港を設定した。
開発したモデルによる計算と実際の津波を比較するために、対象津波に関する資料及び震源モデルを収集・整理した。
2)シミュレーションの実施
開発したモデルを検定津波に適用するため、計算領域を設定し、数値地形データを作成した。
作成モデルに地形データ、震源モデル等を与えることにより、シミュレーションを実施し、津波高、津波水位時系列、流速分布と既存資料との比較を行った。
3)想定津波による予測計算
平成10年度事業でのモデル港湾として焼津、尾鷲、須崎を対象に、想定津波による計算を行った。
4)ワークステーションへのプログラム、データの移植
作成したシミュレーションプログラム、図化プログラム及びデータをワークステーションへ移植し、マニュアルの整備を行った。