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2.1.3 局所的統計値による解析手法の一般化

(1)16bit画像の8bit化の可否

平成9年度の研究で使用したRADARSAT/SAR画像は16bit/ピクセルであった。16bit画像を直接扱うことは、

・ 画像サイズが大きくなる

・ 一般的な画像解析ソフトは8bit画像を対象としており16bit画像では制限が多い

・ 表示・印刷などでは16bitデータが扱えない場合が多い

・ などの問題があり8bit化して同様の結果が得られればメリットが大きい。

16bit画像を8bit化すると、階調数が216(=65,536)から28(=256)階調に減少する。

1] 解析方法

標準偏差/平均比画像の作成段階で16bit情報から直接計算したケースと8bit化したケースの比較を行い、8bit画像に変換してから解析しても同様の結果がえられるかどうかを目視及び相関係数によって検討した。

 

015-1.gif

 

2] 解析結果

標準偏差/平均比画像を目視で比較した結果ではほとんど差はなかった。また、相関係数も0.96と高い値を示した。この結果から標準偏差/平均比画像の算出においては8bit化することによる影響はほとんど見られなかった。

海面の非常に暗い領域に対して詳細な検討を加える場合などでは16bit画像をそのまま扱うことによるメリットがあると思われるが、流氷を対象とした場合には8bit画像で十分であると考えられた。以降の解析では8bit画像を基本とした。

 

 

 

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