酒田港
(海図1160、水路参考図H-169)
(特定港、開港、検疫港、出入国港、重要港湾)
新潟港と秋田船川港のほぼ中間にあり、庄内米の積出港として最上川河口に発達した河口港であるが、河流の影響が大きかったので河口を分離して現在の形としたものである。第2区の入口は狭く(可航幅約190m)北北西方へ開き、冬季は波浪と吹雪のため入港が困難になることがある。港内北部に堀込式港湾の酒田北港(通称)がある。酒田市は背後に庄内平野を控え古くから米の集散地として栄えた。近年外国材木の取扱量も激増し、また臨海工業地帯として発展しつつある。
気象
冬季の季節風は、しばしば暴風雪となって吹き続ける。強風日数は年間約50〜60日であるが、このうち約80%が11月〜翌年3月の間にある。3月〜5月ごろ日本海を通過した低気圧がしだいに発達して太平洋側に抜けるとき、風向が東〜南東から急激に西〜北西に変化して酒田付近で大シケとなることがある。
注意
○西〜北西の風が強く吹くときには、波高が7〜8mに達することがあり、入港は困難となる。このようなときに、港外の船舶は錨鎖が切断されたり、圧流されて乗り揚げた例がある。このようなおそれのある場合は、酒田港の北西方約20Mにある飛島の開港に避泊するという。
○夏から秋にかけて第2区入口付近に遊漁船が多い。西寄りの風浪がある場合には陸岸に圧流されるので警戒を要し、入港時の状況に応じて針路法を考慮し、特に第2区入口通過時の保針には注意を要する。
○底質がよくないので走錨に注意を要する。酒田及び秋田海上保安部では、11月1日から翌年3月31日までの間に、酒田測候所及び秋田地方気象台から発令される警報及び注意報を基準として、沿岸海上において15m/s以上の風が予想される場合、東北統制通信事務所から「走錨注意情報」を通報している。ただし、風向によっては通報しないことがある。
目標
鳥海山 酒田港の北東方約28kmにあり、高さ2,203m、南方からは三つの頂に、北方からは二つの頂に見える円すい形の峰で、沖合遠距離から見える。
海洋センター 屋上に船橋の形をした展望台がある。
補給
各種十分に補給できる。
修理
造船所(最大上架能力500t)及び鉄工所がある。
廃油処理施設
袖岡ふ頭の酒田港廃油処理施設で処理する。
海上交通
飛鳥漁港との間に定期船便があり、東ふ頭第2船場町岸壁から発着する。
その他
酒田海上保安部(港長)(別掲)・酒田税関支署(TEL0234-22-1024)
酒田海運支局(TEL0234-22-0700)・検疫所酒田出張所(TEL0234-22-3066)
入国管理局酒田港出張所(TEL0234-22-2746)
山形県庄内支庁建設部港湾事務所(TEL0234-26-5633)・酒田測候所(TEL0234-22-0686)
酒田港湾労働者福祉会館(TEL0234-23-4039)・山形県魚連酒田支所(TEL0234-24-5617)