境(さかい)港
(海図1178、水路参著図H-159)
(特定港、開港、検疫港、出入国港、重要港湾、特定第3種漁港)
美保湾の北西部にあり、美保湾に面した湾口から中海北部まで3区に分かれ、第1区の南側中央部に境漁港がある。日本海沿岸の交通の要衝として発達してきたが、中海地区が新産業都市に指定されたことから急速に発展し、さらに港湾の整備が進められている。湾の北岸には島根県、南岸は鳥取県であるため、両県の協定による塀港管理組合が港湾を営理している。境港市は木材産業及び水産河口工等の産業を中心に発展を続け、さらに工業都市として発展が期待されている鳥取県北西端の都市である。
気象
霧は春・秋に発生することがあるが消散も早く出入港に大きな支障はない。
海象
この港には30〜50分周期の副振動があり、その昇降は0.5mに達することがある。春秋大潮期の潮流は、低潮時の約2時間後から高潮時の約2時間後まで西方へ、高潮時の約2時間後から低潮時の約2時間後まで東方へ流れる。境水道大橋の東方約400mの所では、高潮時の約1時間前に西流最強となり、低潮時の約1時間前に東流最強となる。
障害物
港内には流木又は沈木があるので注意を要する。
注意
○航路入口付近は可航水域が狭く検疫錨地からの入港船など、出入港船舶が集中するので衝突事故に対して特に注意。
○港内の潮流は変化とが激しく、大型船等の岸壁係留などの影響を受けて微妙に変化する。
○南〜西南西の風が強く吹くときは北方へ圧流されて陸岸に寄せられ、北東風の強く吹くときは風下に大きく圧流されて、針路保持が困難になることがある。
航泊無止
第3区、中海側の米子空港前面は滑走路延長工事に伴い航泊が禁止されている。
航行制限
第3区の中浦水門のや浦間門・東間門・西間門)を通行しようとする場合は、同閘門の混雑を防止するため航行制限が行われている。詳細は閘門管理者(閘門操作室TEL08594-5-4139)に問合わせられたい。中海側の米子空港に離発着する航空機のために「航空機進入表面区域」が設けられ、船舶のマスト等の安全高さに注意が必要である。
錨地
法定航路から中浦水道へ至る間の水路の錨泊は他船通航の妨げとなる。第2区は水深12m以下、底質泥で錨かきが良く、東寄りの強い風のときを除き各種船舶の好錨地となる。被検疫船を除き堺湾防波堤灯台と高尾山を一線に見る線上の南側で同灯台から1M付近が最適である。
補給
各種十分にできる。
修理
第1区北側に5社、南側に小さな造船所2社がある。
廃油処置施設
外港ふ頭にある。
海上交通
境水道大橋から中浦水道間の水路内で、対岸間を往復する渡船(4か所)がある。隠岐諸島間のカーフェリー便及び高速船便(3月〜11月)は、中央ふ頭3、4号岸壁から発着する。
その他
境海上保安部(港長)(別掲)・運輸局境海運支局(TEL0859-42-2169)
堺税関支署(TEL0859-42-2228)・検疫所境出張所(TEL0859-42-3517)
入国管理局境港出張所(TEL0859-42-3628)・境測候所(TEL0859-42-3010)
境港管理組合(港湾管理者)(TEL0859-42-3705)・境港市魚協(TEL0859-44-0225)