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序文

本課目は、「IALAモデル研修コースV-103/1、船舶通航業務(VTS)運用官」の一部をなし、前記コースの総合研修大綱に組み込まれるよう意図されている。

実施の前に、インストラクタは、コース概要に含まれている助言を読み、注意を払うべきである。詳細授業時間表は、学習目的様式に書かれており、研修生が知識を習得したことを実証するために行わなければならないことが学習目的に述べられている。目的はすべて、下の文言に続いて述べられるものと理解される。

「期待される研修結果は、研修生が………」

研修大綱および授業計画の作成にあたって、インストラクタは、研修生が表示された目的を達成できるようにする研修方法であれば、どんな方法でも自由に組み合わせることができる。ただし、研修生は時間表に述べられたすべての目的を必ず達成しなければならない。

 

認証

本文書に含まれる情報は、実施される最低限の標準を可能な限り統一するため、VTS運用官の研修および証明に使用するために、IALA VTS委員会、IALA加盟国の研修機関、および、経験あるVTS運用官から選ばれた、VTS運用官の訓練に関する技術アドバイザー、コンサルタント、および専門家のグループによって認証された。本文書に関わる認証は、前記のグループが本文書の内容に反対する根拠を見出さなかったことを意味する。

 

A部 - 課業の枠組み

適用範囲

この授業時間表は、VTS水域内に生じうる緊急事態に迅速かつ的確に対応する能力を有すべきVTS運用官の要件を扱う。

本コースは、緊急事態に対応し、実行可能な場合には必ず、緊急事態を処理しながら、効率的な通航の流れを維持する理論と実施方法を扱う。本コースは、緊急事態の影響を最小限にとどめるために必要な調整の理解を与える。

 

目的

コースを完了した時、研修生は、遭難、公害防止、その他の特殊事情に関する国内および国際の関連規則の知識を得る。また、研修生は、緊急事態の種類と規模を適切に特定し、関連する偶発事対策計画を発動し、当該VTS水域の保護を確保し、実行可能な限り、安全な通航を維持する能力を有することになる。

研修生は、提携業務、特に探索救命当局と有効に調整することができる、十分な理解と実際的方法を身に付けるだろう。

シミュレータが使用できる場合には、VTS水域内での緊急事態におけるVTSの役割について、リアルな練習を行わせることが可能である。緊急事態の対応を組み込んだ練習も実行可能である。

 

 

 

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