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産業分野の模索を始めている。この検討の中で、海洋環境産業振興モデル事業の一つとして、ミニ海洋牧場事業と並んで「洋上プラントによる産業廃棄物処理デモンストレーション事業」が提案され(図表4-49)、全体システムおよび個別プラントや鋼製浮体等の仕様検討、開発スケジュール、概算事業規模、技術開発課題、推進体制が検討されている。

これは、およそ100*20*3メートルの鋼製浮体構造物(海上を移動可能なものとする。)の上にリサイクルプラントを設置し、魚の発泡スチロール製トロ箱を主たる処理対象物としその他の発砲スチロール製品をも含めてリサイクル処理しようとするものである。ここでは、環境問題に関する展示室や会議室を設け見学・学習機能をプラント上に常設することが想定されている。さらには、研究機能の併設による波力・潮力・太陽光・風力等の自然エネルギー開発利用の研究・開発機能、産学官が共同で海洋環境(産業)関連技術の開発を実施するためのマリンラボ、等の設置が提案されている。

この背景には、現在、「容器包装リサイクル法」が平成9年4月より施行され、メーカーや自治体に対し再利用への取り組みが段階的に義務づけられており、平成12年からは、基本的には缶、ビン、紙、プラスティックなど全ての容器包装材のリサイクルが義務づけられているという社会条件がある。

 

 

 

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