日本財団 図書館


(6) 道路網整備

天竜市街地から浜北、浜松方面へ向かうには、国道152号線の鹿島橋を通過する必要がある。しかし、橋自体が狭隘なことと上下流にバイパス的に使える橋がないため、恒常的な渋滞を引き起こしているのが現状である。今後、広域的な交流の促進が求められる中、道路交通基盤の脆弱さは、天竜市の発展に対して、大きな障害になっている。

そこで、現在新たなルートとして、国道152号バイパスの整備が進められているところである。バイパスは、浜北市から北上し、飛竜大橋(仮称)により天竜川を渡り、天竜二俣駅東方で、県道掛川天竜線と交差する。さらに、阿蔵山開発地域の東縁を北上し、市街地北部で既存の国道152号線と合流する。

このバイパスの完成により、北遠地域の町村からは、天竜市街を通過することなく、浜松、浜北方面へ到達することができる。しかしながら、阿蔵山開発の進捗が遅れており、当面、県道掛川天竜線との交差地点以南が供用される見込みである。供用開始は、平成12年度を予定している。

バイパスの部分供用の段階では、北遠地域から浜松、浜北方面へ抜ける場合、天竜市街を避けることはできないが、交通のネックとなっている天竜川橋梁部分の状況は、かなり改善されるものと期待されている。

また、当バイパスは、第二東名自動車道の浜北インターチェンジ(仮称)とのアクセス道路としても重要な役割を果たすものである。現在、東名高速道路から天竜市街へ向かう場合、浜松インターチェンジあるいは袋井インターチェンジを利用することとなるが、何れの場合でも30分程度を要している。これが、浜北IC(仮称)の供用開始により、10分以内へと短縮されることとなる。

このように、新たなバイパスの開通により、本市の交通環境は大きく変わるものと予測される。当然、鉄道を取り巻く環境も変化すると考えられ、今後の鉄道活用においては道路網整備との関連のなかで、検討を行うことが求められる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION