天竜浜名湖鉄道の各駅の乗降動向の特色は以下のとおりである。
・天竜二俣駅:年間乗降客約87千人 1日あたり230人(平成9年)
一時期増加傾向が見られたが、平成9年については減少傾向を示している。特に定期以外の乗客の落ち込みが大きい。なお、当駅は秋野不矩美術館の下車駅になっており、開館以来利用客が増加していると言われており、平成10年以降の伸びが期待されている。
・二俣本町駅:年間乗降客約85千人 1日あたり230人(平成9年)
平成3年をピークに減少しているが、これは定期客の減少が原因である。しかしながら、平成8年から9年にかけては、定期客が再び増加している。定期以外の利用客については概ね横這い傾向である。利用客数は天竜二俣駅と大きな差はない。なお、当駅では定期利用者が多くなっているが、これは市内の高校への通学生によるものと考えられる。
・西鹿島駅:年間乗降客171千人 1日あたり460人(平成9年)
平成元年頃は定期客と定期以外との乗客数がほぼ同じであったのに対して、定期客は次第に減少しており、逆に定期以外の客は増加している。平成9年では、定期以外の客が定期客の2倍弱にまで比率が高まっている。なお、定期以外の客については緩やかに伸びてはきたものの、最近では頭打ちになっている。
イ 遠川鉄道
次に、遠州鉄道の乗降特性については、以下のとおりである(図表1-26参照)。なお、ここでは、天竜市の西鹿島駅、浜松市の中心部で比較的利用客の多い駅として、八幡駅以南について検討を行っている。