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日帰り観光客について、目的別にとらえたものが、図表1-21である。季節行楽・行事の内、極端に多くの入込を見ているものは、鹿島の花火と川遊びであり、何れも「夏の風物詩」と言うべきものである。これが、夏期における極端なピークを形成している要因である。

このような観光入込動向を別の観点からとらえると、本市には、夏以外の観光資源が見られないということができる。たとえば、夏以外に四季それぞれのイベント等を行うことにより、入込も平準化されるとともに、入込客の底上げにもつながるものと期待される。

観光施設としては、本市の山間部に位置するものしか、統計上は取り上げられていないが、本市には、市街地にも多くの観光資源が見られる。これを表したものが図表1-22である。

なお、平成10年4月には、秋野不矩美術館がオープンしている。建物自体のユニークさとテーマ性を持った美術館として人気を博し、オープンから6月までの約2ヶ月間に6万人以上の入場者が訪れている。入場者実績にはオープン人気も影響していると見られるが、従来からの立ち寄り観光施設となっている、水車の里、いっぷく処をしのぐ入込となることは確実である。

施設観光は、比較的季節に影響されない傾向があり、美術館のオープンは、本市の観光を「通年型」に転換していくにあたり、重要な役割を果たすものと期待される。

 

 

 

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