(イ) 大型店の立地
これまで見てきたように、天竜市をとりまく商業環境において、大型店の影響がますます大きくなっており、これに対して本市の商業は防戦状況にあるといえる。特に浜松市においては、百貨店をはじめとした売上が大きく、本市もこれら大型店の商圏に取り込まれているものと考えられる。
静岡県内に立地している第1種大型店を示したものが図表1-14、第2種大型店を示したものが図表1-15である。第1種大型店、第2種大型店ともに、浜松市への集中度が極めて高く、大きな商業集積を形成していることが分かる。これに対して、本市の場合、第1種1店舗、第2種2店舗のみとなっている。
なお、平成10年9月には、袋井市にジャスコを核店舗とするショッピングセンターが新規にオープンしており、これが本市に対しても大きな影響を及ぼしていることが予測される。また、2000年には、浜松市にダイエー・イトーヨーカドーを核店舗とする超大型のショッピングセンターである「浜松プラザ(仮称)」の開店が予定されており、広域的に影響を及ぼすものとみられている。
このように、大型店の出店動向から見ると、本市を取り巻く商業環境は、ますます厳しい状況になっていると考えられる。
「浜松プラザ」 (仮称)
浜松市の紡績工場跡地9,900m2にトーメン子会社が建設する。店舗面積は、ダイエーが32,300m2、ヨーカ堂が20,400m2で、1・2階を店舗、3階を駐車場とする別棟の建物にそれぞれ入居する。
浜松プラザは99年12月に着工、総事費約100億円をかけ両社や、セガ・エンタープライゼスのアミューズメント施設などがそれぞれ入居する5棟を建設する。
施設全体で初年度350億円の売上を見込む。2000年11月オープンの予定。