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序 調査研究の概要

 

1. 調査の背景と目的

(1) 調査の背景

天竜市は北遠の中核都市として、その昔から人の流れ、物資の中継基地として栄えてきたが、時代の変化のなかで、西遠都市圏のなかでも社会基盤の整備等の面で遅れをとっており、商業活動を含めて街全体の地盤沈下が進行し、特に中心市街地の活性化は本市の一大懸案事項となっている。

こうした状況のなかで、本市では中心市街地を含めた大規模な宅地開発等を計画しているほか、交通アクセス面では、浜松方面との公共交通機関である遠州鉄道西鹿島線の天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅への乗り入れが検討されている。

特に、遠州鉄道西鹿島線の天竜浜名湖鉄道天竜二俣駅への乗り入れは、中心市街地に大きな影響を及ぼすことが予想されており、これをプラスの効果へと結び付けることが課題となっている。また、鉄道の大量輸送性、定時性などに加えて、近年優れた点であると注目されている「環境にやさしい交通機関」といったメリットを活かすことにより、森林都市宣言を行っている本市にとって、理想的な交通システムを構築することができ、ひいては地域の活性化に活かすこともできる。

 

(2) 調査の目的

本調査は、このような背景を踏まえて、天竜市の現状を把握し活性化を推進していく上での課題を整理したうえで、遠州鉄道の天竜二俣駅ヘの乗り入れによる影響と効果を分析し、中心市街地を中心とした地域の活性化に向けての対応策を検討することを目的として実施している。なお、対応策を検討する際は、社会基盤整備や地域の社会システム作り等、極力多面的にとらえることに留意している。

 

 

 

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