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・大規模地下駐車場の整備

〔市、駐車場公社:特定交通安全施設など整備事業もしくは優良融資事業の活用〕

◎中心市街地を楽しくするための仕掛け

・けやき並木通りの観光資源化

〔TMO・商店街:中心市街地など商店街リノベーション事業の実施〕

 

(2) 伊勢崎市

ア 伊勢崎市/中心市街地の課題

伊勢崎市は、駅周辺地区の総合的な基盤整備事業を推進しているが、一方で郊外型の大型核商業集積を有し、空洞化も進行している。現況やヒアリング調査の結果をふまえ、以下の諸点が再生の課題として整理される。

 

1]中心部の商業集積が郊外部に対し広域拠点として優位性を持つためには、現在進められている都市整備事業にあわせ、戦略的なまちづくりの成功が必要であり、相当に時間のかかる取組が必要である。

2]新たな都市整備事業によって郊外に近づくのではなく、異なった魅力を持つまちづくりを進めるためには、中心部の特性を活かした、差別化を明確にしていく必要がある。とくに交通システムにおいては、車対応とするが、一定程度の制限のもとで快適な歩行者空間や公共交通を整備するのかなどの検討が重要となる。

3]基本的には、現在、中心部及びその周辺地区の居住している人たちのニーズ、伊勢崎市市民の生活ニーズ、近隣諸都市市民のニーズに対し、どの部分を担っていくのかの戦略も明らかにしていく必要がある。

4]伊勢崎市の商業集積の再生については、当面する空き店舗対策などが、駐車場サービスの向上などに向け、横断的、実践的な対応が図られる必要があり、その担い手となるTMOなどの組織づくりを推進し、都市整備事業との連携も強化していく必要がある。

5]伊勢崎市は、これまで工業都市としての性格を持ってきたが、現状では生活圏の拡大などに対応し、住宅都市としての性格を強めつつある。今後は、都心部での住宅供給により、多様な居住ニーズへの対応を図りつつ、中心市街地の再生を推進する必要がある。

また同時に、地域の産業集積を活かした新たな起業の受け皿についても検討していく必要がある。

6]伊勢崎市の広瀬川などの自然環境や歴史的資源については、これまでまちづくりの中で十分に認識されて活用されていない状況にあり、それら地域資源を顕在化させながら、まちづくりの中で活かしていく必要がある。

 

 

 

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