日本財団 図書館


(4) 再生の課題を設定する

中心市街地は、文字通り<都市>の中心として、交通拠点や主要な公共施設などが集まる<都>であり、また、商業機能をはじめ様々な産業が集まる<市>として、そこに暮らす人々の<生活の場>としての役割とあわせ、多面的な機能を有している。中心市街地活性化の必要性は、このような、これまでに集積された様々な機能を保持しつつ、新たな地域課題への対応を図るための基本方策として、まず確認される必要がある。

確認の方法としては、以下に示す事項がある。

・関連計画、事業の把握…………………ア

・関連主体の動向、意向の把握…………イ

・市民のニーズ、意向の把握……………ウ

・中心市街地再生の必要性の明確化……エ

・課題に対する共通認識の把握…………オ

 

ア 関連計画、事業を把握する

上位計画においては、中心市街地を含む市街地整備の基本方向や商店街活性化の課題などを把握するとともに、関連計画などで示されている中心市街地の特定区域の再開発計画や構想の概要、進行中の事業などを把握しておく必要がある。

 

・上位関連計画:総合計画、都市計画マスタープランなど

・中心市街地整備関連計画:再開発事業、土地区画整理事業、街路事業など

 

イ 関連主体の課題、意向をとらえる

中心市街地に関わる商店街や商業者団体、関連事業主体が抱える課題や意向を把握する必要がある。その方法としては以下に示すような方法がある。次ページの図表2-10はケーススタディの各都市において関連主体のヒアリングを実施し整理したものである。

 

○ヒヤリング調査による把握

商工会議所や青年会議所など関連主要団体の意向を把握する。

〇アンケート調査による把握

商業者を対象に意識、意向を把握する。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION