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・有害化学物質汚染

・オゾン・ホール

などであるが、これらは相互に密接に関係している。例えば、酸性雨は種の絶滅や砂漠化の引き金となり、熱帯林消失は種の絶滅や砂漠化をもたらす。また、熱帯林消失や砂漠化は地球温暖化を促進すると考えられている。

これらの地球環境問題のうち、地球温暖化以外の現象については、かなり明確にその影響を明示的に観察、観測、あるいは身近に感じることのできるものであると言える。すなわち、砂漠化や熱帯林の消失は航空写真や人工衛星からのリモートセンシングによって、酸性雨や生物種の絶滅、有害化学物質汚染は現地での直接的な観察や観測、測定などで確かめることができる。

しかし、地球温暖化は、100年単位で全地球の平均気温がわずかに上昇する、あるいは地球上の各所の気象変動に未知の影響を及ぼすといったもので、時間的にも空間的にも他の地球環境問題に比べて直接的な現象として把握することが最も困難な現象であると言えよう。

 

(2) 地球温暖化と温室効果ガス

 

ア 二酸化炭素

 

今日、地球温暖化の原因となる様々な現象の中で、確実に(化学的かつ実証的に)把握できることとしては、

・二酸化炭素などの温室効果ガスの大気中濃度の上昇

(ほとんどの研究が唯一ハワイの天文台の観測データを根拠としてる)

・森林面積の減少

の2点があげられよう。

このほかにも既知、未知を含めて多様なメカニズムが温暖化と関連しているとされるが、いずれにしても温室効果ガスの濃度上昇は、温暖化にかかる他の多様な変数の中のひとつに過ぎないのである。にもかかわらず、なぜ、今国際的な枠組みづくりの中で、とりわけ先進国が温室効果ガス削減に熱心かというと、一つには温室効果ガスの影響が他のメカニズムに比べて大きいのではないかと見られていることもあるが、その背景には「化石燃料の消費」と「先進国と途上国との貿易」という極めて現実的で社会経済と密接・広範に関わる分野に直結しているからと言っても過言ではない。

 

 

 

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