歳の瀬をひかえ、全日本なぎなた連盟の一年を締めくくるにふさわしく、本日ここ日本武道館におきまして、皇后盃第43回全日本なぎなた選手権大会が盛大に開催されますことは、誠に意義深く、喜びに堪えない次第でございます。
ご承知のように、今日の社会情勢はまことに厳しいものがございますが、その中で私たちのなぎなたは、会員の皆様の熱い思いに支えられて、国内はもとより国際的にも広く普及・発展の道を歩んできております。それは、伝統ある武道なぎなたの持つすぐれた精神文化が新しい世紀に引き継がれていくことを期待させるものであり、それを信じて一層の精進を重ねていくことが大切だと思います。
来年の4月には、第2回世界なぎなた選手権大会が、フランス パリ市において開催される予定で、予選会を経て日本の代表選手となられた方も、本大会に参加されておりますが、代表選手にふさわしい活躍を期待するとともに、それに迫る新しい力の台頭も願わしく、選手の一人一人を精いっぱい応援してまいりたいと存じます。
本日出場されます選手の皆様は、各地の予選を勝ち抜かれた最高の競技者にふさわしく、心技とも格調高いなぎなたをご披露いただきますとともに、よき思い出の大会となりますよう心より願っております。
終りに、斯道奨励の思し召しをもってご臨席いただきましたご来賓の方々に感謝申し上げ、併せて本大会の開催にご後援賜わりました文部省、日本武道館をはじめ関係各位、また諸準備に万全をつくされました地元役員の皆様に対し、衷心より厚く御礼を申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。