保健教育、あらゆるレベルでの医療スタッフの研修、十分な資源の供給などがPOIDの成功に欠かせない。
総合的なハンセン病制圧システムが機能するためには、POIDのケアを担当する専門家が、必要な時に得られなければならない。
4. 化学療法後のPOID:
3.で述べたことに加えて、次のポイントが指摘された。
患者は適切な保健教育を受けなければならない。化学療法を終了した後で、ハンセン病に由来する合併症が出た場合、いつ、どこでケアを受けられるのか、理解していなければならないからである。
危険性の高い患者(たとえば、初期の菌の数値が高かった人)には、化学療法が終了した後も、適切な追跡調査を行い、神経機能のインペアメントやハンセン病のリアクションを素早く発見・治療することが望まれる。
5. 神経機能のインペアメントやディスアビリティが生じてしまった人々の管理:
ハンセン病の合併症として、目の疾病、潰瘍、筋肉の麻庫などが起こってしまった人々は、引き続きケアを受けなければならない。これはできれば地域社会レベルで行う(地域社会を基盤としたリハビリテーション)が、専門家のケアを受けるために病院に受け入れることも必要である。
6. 連携活動やパートナーシップ:
ハンセン病による二次的な合併症を起こした人々は、できればいつでも一般の医療施設で治療を受けることが望ましい。たとえば、目の疾病は一般の眼科医で処置を受けることができる。
反対の連携も可能である。ハンセン病治療を行うセンターが、ハンセン病以外の患者にも適切な医療を行うことができる。この方針を実行した例には、糖尿病患者に潰瘍のケアをしたケースや、外傷によるショックを受けた患者をハンド・セラピーで治療した例がある。
ハンセン病やその合併症に関する教育が、あらゆるレベルの一般医療サービスに浸透していき、総合的な活動やパートナーシップを築くことが望まれる。