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はじめに

 

国際保健協力フィールドワークフェローシップも今年で第4回目になります。

今回の特徴は、協力活動の最末端、もっとも地域住民に近いレベルを実際に見て、そこで働いている方々のお話を伺うことが出来たということだと思います。JICA家族計画/母子保健プロジェクトのプロジェクトサイトであるTarlacに2泊し、村での活動を拝見したり、マニラのトンド地区にあるスラム街では小グループに分かれて家庭訪問に行くことが出来ました。おかげでWHO西太平洋地域事務局、保健省等への訪問とあわせて国際保健協力で行われていること、そこで働く方々の考えを、様々なレベルで眺めることが出来ました。

この報告書には参加者が見聞きしたものと、そのことについてみんなで話し合った内容を載せました。情報と思考が混乱していますが、それを混乱しているまま載せました。このプログラムを今の時点で完結させる必要はないからです。今回の経験が色あせて行く思い出ではなく、これから膨らんで行くパン種であってくれればと思っているからです。

このような機会の重要性は、国際保健で活躍されている多くの先生方にとって、学生時代にいらっしゃった途上国の印象が、その後の原動力になっていることからも分かると思います。国際保健に興味を持って、このフェローシップに限らず、実際に途上国に行って勉強しようと考えている学生の方、すでにこの分野で活躍されていて、どのように後進を啓蒙、育成して行こうかと考えておられる先生方の参考になれば幸いです。

これほど密度の高いプログラムが成立するためには、多くの方々のご厚意が必要でした。この場を借りて感謝すると同時に、今後のご指導をお願いする次第です。

 

第4回国際保健協力フィールドワークフェローシップ

参加学生代表 東京大学医学部医学科 舟橋敬一

 

 

 

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