4.7 破壊試験
4.7.1 破壊試験結果(A4弁)
破壊試験は、強度試験後引続き実施し歪み測定も行った。但し、測定圧力段階は、圧力を10kgf/cm2毎にし、10、20、30kgf/cm2それ以上は漏れが発生するまで加圧上昇を行うこととして実施した。90kgf/cm2まで加圧したが、グランドパッキン等から漏れが認められず、これ以上の加圧は危険と判断し、ここで試験を中止した。
4.7.2 破壊試験による主応力値
圧力90.0kgf/cm2の時の主応力の測定結果を図20に示した。
4.7.3 破壊試験結果に対する考察
本弁の計画最高使用圧力14kgf/cm2に対し、約6.4倍以上あり充分安全である。
また、応力が高い位置は、円弧の交錯する部分(くびれている所)即ちゲージ番号2、8、14、23及び出入口の1、20、21、24であった。これは、内圧によってこの部分が球状形になろうとする現象から大きい値が出たものと考えられる。従って、弁箱の設計に当って、この部分のアール寸法を決定する場合、注意すべき事項である。
なお、今回は弁体の外表面の歪み測定を行ったものであり、有限要素法(FEM)解析では、内表面にも高い応力が発生していることが指摘されている。