4.5 10K-80A玉形弁有限要素法(FEM)解析結果
4.5.1 有限要素法(FEM)解析結果
試作案弁箱の有限要素法(FEM)解析を行った。解析に用いたソフトはANSYSであり、モデルの要素数は約11000である。
10K-80A玉形弁の有限要素法(FEM)解析結果の一例を図14及び図15に示した。
4.5.2 有限要素法(FEM)解析結果
図14及び図15に示したように、有限要素法(FEM)解析の精度については、実験値と比較する意味から後述するが、有限要素法(FEM)解析値の方が実験値より大きな値になった。これは、モデルの肉厚が設計肉厚である8mmで計算しているのに対し、試作弁の肉厚が約9〜10mmに近い値であることが大きな要因と考えられる。
有限要素法(FEM)解析結果から、応力集中が発生する箇所が数箇所あることが分かる。すなわち、図14及び15に示したように、外壁側では水平フランジ直下の部分と内壁側では弁箱胴とたなの接合部に応力集中が認められる。これは本部分で経験的に“よく割れる”と言われていることと一致している。
図14及び15に示した値は、モデル肉厚を8mmで入力しているので、実際はもう少し低い値であると推定される。