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新潟県立こども自然王国

 

〒945-1505 新潟県刈羽郡高柳町大字高尾30-33高柳町 TEL.0257-41-3355 FAX.0257-41-3515

 

設置主体:新潟県(高柳町)

人 口:2,700人

設立年月日:平成7年8月1日

職 員 数:13名(児童厚生員4名、厨房職員4名、予約フロント職員2名、事務職員3名)

開館時間:午前9時00分

閉館時間:午後5時30分

休 館 日:火曜日(ゴールデンウイーク、夏休み期間、年末年始は無休)

地域環境:高柳町は新潟県のほぼ中央部に位置し、東は魚沼郡川西町、南は頚城郡松代町、西北は黒姫山系を境に柏崎市と接している。総面積は64.63km2で中央を鯖石川が流れる自然豊かな純農山村である。

 

●児童育成指導者環境教育研修会●

 

ふっと心がまるくなる自然印のおもちゃたち

 

活動の概要

前回まで行っていた環境教育指導者技術交流研修会を改称し、標記の研修会名とした。これは児童健全育成事業の一環として行っていることを明確化するとともに、自然保護団体、環境教育団体の行うインタープリター(自然解説員)養成プログラムとの違いを打ち出すためである。

本研修会は昨年6月、11月、に続いて3回目であるが、第一回からの共通テーマ「あそびを通じた環境教育」を様々な切り口から考えていこうということで、今回は自然物を利用したおもちゃづくり、またおもちゃが子どもの育成にとってどのような効果があるかを学んだ。講師は芸術教育研究所長、おもちゃ美術館長の多田千尋氏にお願いした。研修は講義と実習の時間がほぼ半々で、実施したプログラムは表の通りである。

参加者は小学校教員・大学教授・団体職員・学生で、進行役として児童厚生員が参加した。それぞれの参加者は、学校の教育現場で授業や郊外活動に研修で得たことを実践したいと述べていた。また不登校児や知的障害者のキャンプにボランティアとして係わっている者もおり、彼らが本研修の成果を協働するボランティアとシェアすることを期待している。

 

活動の成果

児童健全育成において、現在当館ではボランティアが直接的に関わっているのは体験プログラムと子ども対象のキャンプである。特に夏休み期間中は今年度12名の学生ボランティアがプログラム指導、あそび援助に活躍した。私論ではあるが、児童館のボランティアは「滅私奉公」的な部分は少なく、他者と関わることにより自分もまた成長するという面が強い。特に学生にあってはボランティアが貴重な社会体験の場となっている。

今回の研修では、造形教育の第一人者からあそびの重要性や子どもの潜在能力などについて客観的に学ぶことができた。参加者が少なかったことは残念だが、狭い意味での環境教育の枠を払拭することができた。つまり環境教育=インタープリテーションではなく、おもちゃづくりを含めた造形体験や子どものあそびも環境教育の一分野であるという認識。さらにおもちゃやあそびに環境教育の価値観を付加したり、環境教育の視点からそれらをとらえ、新たに開発していこうということである。このことは参加者の感想からも汲み取ることができた。

したがって、プログラム指導やあそび援助活動という臨床的なボランティア体験と、研修などで自分自身のボランタリズムを客観的に振り返ること。この二つが組み合わさってボランティア活動そのものが成長していくのではなかろうか。今後も二つの機会の提供を続けていきたい。

 

 

 

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