(2)高齢者へのメッセージ活動
一部児童(特に女児)は、老人福祉センターを訪れ、滞在中の高齢者約40人に対し、肩もみや、高齢者の事故が多発している現状と道路横断時の注意、夜間外出時の反射材の着用、悪質商法の注意等の呼び掛けなどを熱心に行った。
なお、いずれの活動も「ゆとりの時間」「学級時間」を利用して実施されたもので、報道機関にも児童の善行として大きく取り上げられた。
5 モデル地区活動の効果
今立町は、人口わずか2万人、凶悪事件はもとより犯罪発生も比較的少ない農山村地帯である。
しかし、それだけに「地域の安全は自分達で守ろう」という意識は強く、それは、平成9月6月、県下に先駆けて「今立町生活安全条例」を制定したことにも表れている。
また、少年が犯罪の被害者となり、加害者となる事案が全国的に多発している中、本県においても、中学生による学校放火事件、校内におけるナイフ刺傷事件が連続発生するなどにより、「モデル地区」においては「少年の非行防止と健全育成」を最重点に年間を通じて各種活動を展開した。
これに対し、少年たちも機敏に反応し、前記の社会奉仕活動を自発的に行い、防犯ポスター、作文も前年の約2倍の125点を応募するなど、地域住民の意識も、少年達の大人や社会を見る目も、より良い方向に向かっており、大きな効果があったと思われる。