(2)輸出入コンテナ貨物流動実態
1]長崎港利用の場合
今回ヒアリング調査を実施した企業のうち、2社が現在、長崎港を利用している。
その流動バターンは、以下のようになっている。いずれも2〜4TEU/月の取扱量であり、1回あたり1〜2TEUと取扱規模は小さい。これらの企業は全量を長崎港で取り扱うのではなく、福岡方面向けや中国北部方面からの輸入においては北九州港を利用している。
*舗装用石材(御影石):廈門・福州→長崎港(4TEU/月)
*窯業原料(カオリン):廈門→長崎港(2TEU/月)
(注 FEU:40フィートコンテナ換算の本数)
2]長崎港以外の港湾利用の場合
1)電気機器関係
長崎港周辺に立地する大規模な電気機器関連企業は、半導体・電子機器関係が多く、これらの国際物流においては主に航空貨物が利用される。今回のヒアリング調査では、ファクシミリの生産を行う工場を対象に実施した。
同工場では、以下の3とおりの国際物流が発生する。
・中国・マレーシアの関連工場向けの部品輸出
・中国・マレーシアの関連工場からの半完成品輸入
・各国向け完成品の輸出
このうち、完成品については本社の取扱いとなり、博多港近くの倉庫納入までが同工場の担当となっている。
また、長崎市に立地するモニターを生産する企業についても、博多港港頭地区でバンニングを行い、北米、欧州等へ輸出している。
(ファクシミリ部品輸出・半完成品輸入)
*部品:諫早・大村→鳥栖→博多港→釜山→香港→中国・珠海
〃 → 〃 → 〃 →シンガポール→マレーシア(計2〜3FEU/週)
*半完成品:中国・珠海→香港→釜山→博多港→八女→謙早・大村
マレーシア→シンガポール→ 〃 → 〃 → 〃 → 〃 (計10FEU/週)
(モニター輸出)
*モニター:長崎→博多港港頭地区→北米(6割)
〃 → 〃 →欧州(3割)
〃 → 〃 →アジア・豪州(1割)(計30〜40FEU/週)