2]大分県において生産・消費される外貿コンテナ貨物との比較
1993年11月に大分県において生産・消費された外貿コンテナ貨物の品目構成と、95年と96年の大分港での品目別取扱実績を比較すると、次のような特徴がある。
大分県の主要生産品目のうち、その他化学工業品(合成樹脂)、化学薬品は大分港を利用しており、特に96年には、93年に大分県で生産されたその他化学工業品(合成樹脂)の約5割にあたる量が、大分港で取り扱われるようになっている。
一方、大分県の主要生産品目のうち、日用品(文房具、運動娯楽用品、楽器)、その他機械(科学光学機器、電気機械、産業機械)については、大分港を利用していない。
また、大分県の主要消費品目である動植物性製造飼肥料、その他化学工業品(合成樹脂)、日用品(台所及び食卓用品)については、大分港でほとんど取り扱われていない。(ただし、取合せ品に一部含まれている可能性はある。)
表3-3-5 大分県の主要生産・消費品目と大分港の主要輸出・輸入品目
注)大分港主要輸出品目の「その他化学工業品」は、その大半が合成樹脂である。
資料)「平成6年度外貿コンテナ貨物流動調査」運輸省港湾局、大蔵省関税局、大分県港湾課資料より三和総合研究所作成
93年11月に大分県で生産された輸出コンテナ貨物の仕向国をみると、韓国は9.7%であり、年間量に換算すると約1.7万トンになる。これに対して96年の大分港における韓国航路の取扱実績は2.9万トンであることから、韓国向け以外のトランシップ貨物が相当数含まれていると考えられる。
一方、大分県で消費される輸入コンテナ貨物のうち、韓国からの年間換算量は1万トンであり、96年には、その4割に相当する0.4万トンが大分港で取り扱われている。