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3.2.4.1 車上装置

(1) 電源断時

 

車上装置の電源が断された場合、地上保安伝送装置では、当該列車からの受信が途絶える。このとき、地上装置は、後方列車に対して、列車の台数管理を行っている同一制御ゾーンに進入していた場合は停止させる制御を行い、進入していない場合は、電源断となっている列車が進入している当該ゾーンの手前で停止させる制御を行う。

また、前述した以外に、地上装置は、後方列車に対して、最後に受信した列車位置を伝送し続け、必要に応じて後方列車を停止させる制御を行う方法が考えられる。

 

(2) 電源投入時

1]電源投入後、当該装置は、速度制御パターンを作成するため、「自列車位置」および「前方列車位置」などの取得が必要である。

2]「自列車位置」の取得

→地上保安伝送装置からの通信状況から(受信可能な弛上保安伝送装置から)、自列車の占有範囲を検知する(図3.2.4-1参照)。このとき、地上保安伝送装置からの受信が得られなければ停止状態を継続する。

3]「前方列車位置」の取得

→「前方列車位置」は、地上保安伝送装置から受信する。ただし、地上装置は、当該列車の前方列車の位置情報が、詳細位置(「自列車位置」)ではなく、電源投入後に判定した「占有範囲」となっており、当該列車の占有範囲と重複していた場合、前方列車の詳細位置(「自列車位置」)が得られるまで、当該列車に対して停止状態を継続させる制御を行う。

4]当該装置は、自列車位置を占有範囲の内方側境界と仮定し、これと前方列車位置などから、速度制御パターンを作成して走行する(図3.2.4-2参照)。この後、地上インタロゲータ装置からの「絶対位置」を受信することによって自列車位置を補正する。

 

 

 

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