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(b) 「管海官庁が当該船舶の構造、航海の態様等を考慮して差し支えないと認める場合」とは、次に掲げるいずれかの場合とする。

(1) 次に掲げる船舶であって、「船速図及び潮汐表」を備えるものである場合。この場合において、船速図とは、各船舶ごとにプロペラの回転数及び載貨状態等に応じて計算により求められた船速を明瞭かつ簡易にわかるように表した図表等をいう。ただし、当該図表等は航海中必要に応じて船橋で確認できるよう表示又は保管されたものであること。

(i)最大航海速力が20ノット以下の船舶

(ii)瀬戸内のみを航行区域とする船舶

(iii)沿海区域を航行区域とする船舶であって沿海区域における航行予定時間が2時間未満のもの

(2) 沿海区域を航行区域とする船舶であって(i)及び(ii)の要件に適合するものである場合

(i)当該船舶の航海用レーダーが、第146条の13第2項の規定に適合するもの又は船上で航海用レーダーを作動させた場合に当該船舶の周囲にある20海里以遠の適当な陸地若しくは物標を表示できるものであること。

(ii)(イ)又は(ロ)に適合するものであること。

(イ) 当該船舶の最高速力が12ノット以下であるか、又は当該船舶の航行区域が海上交通安全法(昭和47年法律第115号)第2条に定める航路の全部又は一部を含まないものであること。

(ロ) 適当な対水速力計を備え付けていること。この場合において、対水速力計については、資料を添えて、首席船舶検査官まで伺い出ること。

(c) 船舶の用途又は航法を考慮して、(a)又は(b)(1)によることが不合理と認められる場合には、資料を添えて、首席船舶検査官まで伺い出ること。

 

3・3 艤装工事に関する船舶設備規程及びその関連規則

航海用レーダー等は、船舶の重要な装備品なので、前節で述べたように船舶設備規程によってその内容が細かく規定されているが、これを装備する艤装工事についてもその船舶に適用される規則や規程などを満足していなければならない。

ここでは、ケーブルとその布設工事に関する船舶設備規程及びその関連規則並びに日本海事協会鋼船規則(NK規則)のH編の、航海用レーダーに関係あると思われる部分について記載する。なお、記載は省略するが、このほかにもそれぞれについて細かい規定があるので、艤装工事の際にはこれらも参照されたい。また、非義務船舶に取り付けられるレーダーについては特に規定されていないが、その艤装工事についてもできる限りこれらを準用することが望ましい。

 

 

 

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