日本財団 図書館


-4. 規則H編3.2.1-4.において、デッドシップ状態から主推進装置の運転に至る手段は、検査要領D1.3.1-2.による。

 

3.(説明)

(1) 「外洋航行船」とは、次の船舶をいう。

(i) 国際航海に従事する旅客船

(ii)国際航海に従事しない旅客船であって近海区域又は遠洋区域を航行区域とするもの。

(iii)国際航海に従事する総トン数500トン以上の非旅客船(漁船を除く。)

(iv)国際航海に従事しない総トン数500トン以上の非旅客船であって近海区域又は遠洋区域を航行区域とするもの

(2)電力調査表

発電機の容量及び台数は、通常は電力調査表に基づき船内のすべての電力消費機器(電動機、照明、電熱器等)の需要電力(入力)を航海中、出入港中、荷役中、漁撈中等の運航状態ごとに算定し、負荷変動の状態等も考慮して決定する。

電力調査表を作成する場合には、それぞれの補機等の運転条件を充分に把握することが必要で、そのためには船舶の運航状態でそれぞれの装置がどのような運転状態であるかを検討し、所要電力(入力)を推定するための手段として各運転状態における負荷を連続運転負荷(主機潤滑油電動ポンプ、通風機等連続して使用される負荷)と断続運転負荷(ビルジポンプ、雑用水ポンプ等連続して使用されない負荷)に区分し、次式によって所要電力の計算を行う。

PG=ΣPC+χΣPI

ここで、

PG:船の各運航状態における総合需要電力

PC:連続運転負荷の需要電力

PI:断続運転負荷の需要電力

χ:1/不等率

前式においてΣPCは、主機潤滑油電動ポンプ、通風機等連続して使用される負荷(連続運転負荷)の各需要電力(入力)の総和であり、ΣPIは、ビルジポンプ、雑用水ポンプ等連続して使用されない負荷(断続運転負荷)の各需要電力(入力)の総和となる。

例えば、表1貨物船の電力調査表(例)において航海中の連続運転負荷の需要電力ΣPCは279.2KWであり、断続運転負荷の合計需要電力ΣPIは95.9KWとなる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION