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(2) 電界強度

 

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上式からわかるように、he Iが大きければ、電界強度が大となる。

このhe Iは空中線の実効高[m]と空中線電流I[A]との積であり、これを空中線のメートル・アンペアといい、送信空中線の放射能力を表わすのに用いる。このメートル・アンペアは、GMDSS適用以前のSOLAS条約では、送信機の有効通達距離が定められ、これを満足させるような十分な電界強度を生じさせたものでなければならないが、「電界強度が直接測定できないときは、通達距離を近似的に決定する手引きとして用いることができる」と認められていた。

 

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6・6・3 ホイップ空中線(Whip Antenna)

図6・15に示すように、長さがλ/4のしなやかなむち状(WHIPは「むち」の意味)の導線を同軸ケーブルの芯線に接続したものである。基本的な特性は、λ/4接地空中線と同じである。指向性は、垂直偏波で水平面無指向性となる。

船舶では、2〜10m程度のものがよく使用され、MF/HF無線装置の送信及び受信からVHF受信用、ラジオ受信用等まで幅広く用いられている。

 

 

 

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