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次に各ファミリの特長を下記する。

(1) 標準形(SN54/74シリーズ)

図4・8に示すように基本的なゲート回路はマルチエミッタ入力と能動プルアップ出力で構成されている。動作速度はゲート当たり10ns消費電力は、ゲート当たり10mWとなっている。

 

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図4・8 代表的な 54/74シリーズのTTLゲート

 

(2) 高速形(SN54H/SN74Hシリーズ)

図4・9に示すように基本ゲート回路は標準形と同じであるが高速にするために抵抗値はやや低くしてある。その結果伝送路の反射を防止するためのクランプダイオードを入力側に設け、出力はTr3,Tr4、ダーリントン接続としてある。標準形に比べて動作速度はゲート当たり6nsと速いが、消費電力(22mW)は大きくなっている。

 

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図4・9 高速シリーズの基本ゲートの例

 

(3) 低電力形(SN54L/SN74Lシリーズ)

図4・10に示すように基本ゲート回路は標準形と同じであるが、低電力にするために抵抗値を大きくしてある。標準形に比べて動作速度はゲート当たり33nsと遅いが、消費電力はゲート当たり1mWと標準形の約1/10で、電力消費と発熱制限がきびしい用途に適している。

 

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図4・10 低電力シリーズの基本ゲートの例

 

 

 

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