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利得の振幅特性を図示すると図3・12のようになる。

 

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図3・12 逆相増幅器の周波数特性

 

3・1・3 増幅回路の例

図3・2、図3・6に示した回路は、低周波信号の増幅に実際に用いられるトランジスタ増幅回路である。以下に高周波信号の増幅と電力増幅に用いられる回路を示し、それぞれについて解説する。

(1) 高周波増幅回路

高周波増幅回路は本質的には低周波増幅回路と変わらない。しかし、低周波増幅のときは問題とならない導線と導線の間のわずかな容量(浮遊容量)や、トランジスタ内部の容量のリアクタンス分等によって、互いに干渉し、増幅作用が不安定になる。これを避けるために負荷としてLC共振回路を用いて、増幅する周波数範囲を限定したり、中和用のコンデサを用いて安定化を行う。

 

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図3・13 中間周波増幅回路

 

図3・13に高周波回路の一例として、受信機の中間周波2段増幅回路を示す。IFTは中間周波トランスと呼ばれるもので、各増幅回路の結合とLCの共振回路をもった負荷として用いられ、その共振周波数を増幅しようとする周波数に合わせてある。

 

 

 

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