3.12 クラッタ除去装置
3.12.1 海面反射や、雨その他の降下物、雲や砂塵からの無用の反射映像を抑制する適切な手段を備えること。このクラッタ抑制制御は、手動で連続的に調整可能であること。これに加えて、自動クラッタ抑制制御を備えてもよいが、その場合は、この制御のスイッチ・オフが可能であること。
3.12.2 動作要件は、海面反射が存在しても、レーダー・アンテナが海面上15mの高さに装備されているとき、標準リフレクタを 3.5浬まで明白に指示することである。
3.13 動作
3.13.1 利用性
この装置は、停止の状態からスイッチを入れた後4分間以内で、完全な動作状態になること。
この装置が15秒以内で動作状態となるようなスタンバイ状態を備えること。
3.13.2 制御
制御器類は、近づきやすく、その識別と使用が容易であること。1
この装置は、主表示器の位置からスイッチがオン・オフされ、かつ運用できるようになっていること。
固定距離環や可変距離マーカや電子的方位線の明るさの調節、並びにそれらの消去が、それぞれ独立にそして完全に表示器からできること。
附加的な合成情報(例えば、物標識別、ベクトル、航海情報)を持ったレーダーにあっては、この附加的な情報を画面から消去できる手段を備えること。
1: IEC 936及びIEC 945 参照
3.14 レーダー・ビーコンやSARTに対する動作
3.14.1 レーダーは、レーダービーコンからの信号を探知して表示できること。また、9GHzのレーダーは、捜索救助用レーダー・トランスポンダからの信号を探知して表示できること。
3.14.2 9GHz帯のすべてのレーダーは、水平偏波モードで作動できること。もし他の偏波モードが使用できる場合は、表示器にそのいずれを使用しているか明確な表示があること。
3.14.3 レーダービーコンやSARTをレーダー画面に表さないような信号処理器の場合は、そのスイッチを切ることができること。