(問2)
イ) 一般に見通し距離内を伝搬する。マイクロ波は電離層による反射はほとんどないので直接波によって伝搬し、見通し距離内を伝搬することが多い。
ロ) 空中線の指向性が鋭い。周波数が高いほどその性質は光の性質に近くなり、容易に指向性の鋭い空中線を作ることができる。このため、空中線の利得が大きくなり、したがって、方位分解能もよくなる。
ハ) 反射性がよい。鋭い指向性を作ることができるので、光と鏡の関係のように、電波を任意の方向へ反射させることができる。また、電波の進行方向と直角の面を持つ物体では、いま通ってきた道を元の方向へ戻るように反射される。
ニ) 雨、雪、霧や大気の影響を受けやすい。
一般に波長が短かいほど、雨、雪等の影響を受けやすく、探知距離も小さくなる。
ホ) 雑音が少ない。波長が短くなるほど外部からの混信や妨害源が非常に少なくなるので、その影響を受けにくくなる。
(問3)
最大探知距離は次式によって求められる。ただし、
Pt :送信電力
Ao :受信空中線の有効面積
σ :レーダー断面積
λ :波長
Prmin:受信機の最小受信可能電力
この式において、σはレーダー断面積であって、レーダーそのものには無関係なので、Rmaxをより大きくするためにはλ又はPrminを小さくするか、Pt又はAoを大きくすればよいことになる。しかし、機器の型式が決まればλ、Pt及びPrminも決まってしまうので、Aoを大きくすればよいことになる。したがって、長い方の7フィート空中線を選べばよい。