これに対してダイナミックRAMは、書き込んだ内容を2〜3ms以下の短い時間しか保存しておくことができないので、メモリの内容を保たせておくために常時再生のためのリフレシュパルスを供給しておく方式のもので、周辺回路が複雑となるが、消費電力が少なく動作速度も早いので、大容量メモリを必要とする時に用いられる。
これに対して、ROM(Read Only Memory)は、メモリの任意の番地にアクセスはできるが、これはICを製造する過程で書込が行われ、その後は書込みはできない(マスクROM)。ただ、電源が切れても書込の内容が消えることはない。したがって、計算機のプログラムのようにそれが消えては困るようなところに使用される。なお、ユーザーが後から自由に書き込めるものもあり、これをPROM(Programable ROM)と呼んでいる。PROMの中で、ある特殊な条件でのみ書込み及び消去できるPROMもあり、特に紫外線を利用するものをEPROMといい、電気的な方法で消去するものをEEPROMという。例えば、ナブテックス受信機において、メッセージIDの蓄積用としてEEPROMが使用されている。
練習問題
(問1) アナログICの電気回路の主な用途を述べよ。
(問2) TTL ICの特徴について記せ。
(問3) CMOS ICを使用するときの注意事項について述べよ。