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図5・37 周波数変調波の復調

 

(3)FSK変復調回路

船舶用無線装置において利用されているFSK通信はナゾテックス、ディジタル選択呼出(DSC)、狭帯域直接印刷電信(NBDP)であるが、SSB無線電話と共用するため、SSB送信機の入力に可聴周波数を加えてその周波数に周波数偏移キーイングを行う方法が、一般的に採られている。この中心可聴周波数はHF及びMFを使用するものについては1700Hzと決められている。偏移周波数は±85Hzであるので、状態“1"の場合が1615Hz、状態“0"の場合が1785Hzとすることも決められている。したがって変調回路としてはDSC、NBDP等の端末装置より出力される“1"と“0"の直流信号を1700Hz-85Hz,1700Hz+85Hzの信号にしてSSB送信機に入力するものであり、復調回路は逆にSSB受信機から出力される1615Hz及び1785HzもFS信号を“1"と“0"の直流信号に換え端末装置に出力するものである。

 

5・3・3 位相変調(PM;Phase Modulation)

位相変調は信号波に従って搬送波の位相を変化させる変調方式である。いま搬送波をv=Vcosωt、信号波をvp=VpcosΩtとすると変調波の位相はγpVpcosΩtとなる。

ここにγpは比例定数である。したがって位相変調波は

vm=VCos(ωt + Ωd cosΩt)   (5・24)

となる。ただしΩd=γp Vpである。位相変調波形は図5・26(a)のとおりである。

 

 

 

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