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設定電流値(IO)は

IO=1.15×IR(A)

動作電流値(IG)は

IG=1.15×1.20×IR(A)

 

即ち、過電流継電器の設定値を発電機の定格電流(IR)の115%に調整し、その調整値の120%の電流を流して20秒間で遮断するのが標準となっている。

 

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図3・4 限時過電流曲線

tS=動作時間(秒)

IG=動作電流(A)

 

(2) 逆電力又は逆電流継電器試験

発電機2台を並行運転し、ガバナー又は電圧調整器の操作により一方の発電機に逆電力(交流発電機の場合)又は逆電流(直流発電機の場合)をかけ、設定値において遮断機構が支障なく動作することを確認する。

この設定値は次の値で異常がなく遮断することが標準となっている。

(a) 船舶設備規程

発電機の定格負荷の15%以下の逆電力(kW)又は逆電流(A)で10秒間

(b) NK規則

1] ディーゼル駆動の場合

発電機定格出力(kW)の6〜15%の逆電力(kW)で10秒間又は発電機定格電流(A)の2〜15%の逆電流(A)で瞬時

2] タービン駆動の場合

発電機定格出力(kW)の2〜6%の逆電力(kW)で10秒間、又は発電機定格電流(A)の2〜15%の逆電流(A)で瞬時

(3) 低電圧引外し試験

低電圧において引外し、遮断機構が支障なく動作することを確認する。

動作値は定格電圧の60〜40%が標準となっている。

 

3・3・4 発電機過負荷時優先遮断継電器試験

過負荷に相当する設定電流を流し、あらかじめ指定された優先遮断回路の各遮断器が支障なく動作することを確認する。この設定電流は、発電機の定格電流の110%電流で10秒間で動作するのが標準である。ただし、優先遮断回路が多くなる場合は、最初の遮断を5秒間、第2段目の遮断を10秒間とする場合もある。

 

 

 

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