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この作用を電池の内部抵抗と称しその値をr〔Ω〕とする。そして電圧計の読みは電池の両端子間の電圧であって、これを端子電圧Vt〔V〕という。これを式で表せば次のようになる。

Vt=E-rI〔V〕……(4・1)

また、オームの法則によって、

Vt=IR〔V〕(4・2)であるから

(4・2)式を(4・1)式に代入すれば電流I〔A〕が求められる。

IR=E-rI  I(R+r)=E

 

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〔例題〕

起電力が100〔V〕で内部抵抗が2〔Ω〕の蓄電池に48〔Ω〕の抵抗Rを接続したとき、Rに流れる電流Iは何〔A〕で、そのときの端子電圧V1は何〔V〕か。

 

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(2) 電池の直列接続

単電池(セルともいう。)1個の電圧は4・4・1及び4・4・2で述べたように乾電池では1.5〔V〕、鉛蓄電池では2〔V〕、アルカリ蓄電池では1.3〔V〕であるため、これ以上の高電圧を必要とする場合には、電池の正極と負極を図4・7のように接続して希望の電圧にすることが必要である。この接続を直列接続という。

図4・7(a)においてはm個の電池に電流が流れていない状態即ち無負荷であれば、全起電力は次のようになる。

 

049-3.gif

図4・7

 

 

 

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