〔例題〕
(1) 空気中において磁界の大きさHが10〔A/m〕の点に8×10-3〔Wb〕の磁極を置くと、この磁極に何ニュートンの力が働くか。
〔解〕(2・1)式を利用して
F=Hm=10×8×10-3=8×10-2〔N〕
〔例題〕
(2) 真空中で6×10-5〔Wb〕の磁極から10〔cm〕の距離にある点の磁界の大きさは何A/mとなるか。
〔解〕(2・2)式を利用して

2・2 磁力線・磁束・磁束密度
1〔Wb〕の磁極からは、何本の磁力線が出ているかを計算しよう。

図2・3
図2・3において、+m〔Wb〕磁極からこれを中心として各方向に均等に磁力線が出ていると考える。
いま磁極を中心とする半径γ〔m〕の球面を想定し、この球面上の任意の点aの磁界の強さH〔A/m〕は、球面上のその点におかれた1〔Wb〕の正磁極に働く力を求めればよいから(2・2)式によって

ところが、磁界の強さH〔A/m〕の点では1〔m2〕当たりH〔本〕の磁力線が通るものとしてあるから、球面全体に通る磁束を求めるには球の表面積(=4πr2)にHを乗ずればよい。即ち

磁束密度の単位はウェーバ毎平方メートル〔単位記号Wb/m2〕で、これをテスラ〔単位記号T〕ということが多い。
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